買う前に
土地・中古住宅を買う前に調べること
重要事項説明を受けるのは、ふつう契約の直前です。そこで初めて
「この土地はレッドゾーンでした」と知っても、引き返すのは簡単ではありません。
候補を比べている段階で、自分で確かめられることがあります。
何を・なぜ・どこで確かめるかを、次の3つに分けて並べました。
住所を入れれば無料で分かること
国と自治体が公表している区域と規制です。
同じ情報は各自治体のハザードマップでも確認できますが、ここでは住所1つでまとめて判定します。
- 土砂災害警戒区域・特別警戒区域(イエローゾーン・レッドゾーン)
特別警戒区域では、居室のある建築物に構造の規制がかかり、開発行為は許可制になります。住宅ローンの審査や売却価格に影響することがあります。 - 災害危険区域
予測ではなく、条例による建築制限です。住居の建築が禁止されている場合があります。 - 洪水・高潮・津波の浸水想定と、想定される深さ
深さによって、床上か床下か、1階が水につかるかが変わります。 - 内水氾濫の想定が公表されているか
大雨で下水や側溝があふれる浸水です。想定区域の作成は義務ではなく、公表していない自治体が多数あります。公表が無いことは安全を意味しません。 - 大規模盛土造成地・地すべり防止地区・液状化のしやすさ
谷や斜面を埋めて造った土地は、地震のときに崩れたり、地盤が液状になったりすることがあります。 - 用途地域・建蔽率・容積率・防火地域
建てられる建物の種類と大きさ、求められる防火の構造が決まります。 - その地点で過去に災害の記録があるか
あるかどうかまでを無料で示します。何が起きたかの詳細はレポートに載せます。
¥500のレポートで分かること
公表された区域だけでは足りない部分です。
土地がどうやってできたか、地震のときどれだけ揺れやすいか、水が集まる地形かどうか。
- この土地の成り立ち(盛土地・切土地・旧河道など)
国土地理院の地形分類です。地盤改良や擁壁が要るかの判断材料になります。 - 地震の揺れやすさ(地盤の増幅率)
同じ地震でも、足元の地盤によって揺れの強さは変わります。硬い地盤と比べて何倍の強さで揺れるかを、防災科学技術研究所 J-SHIS の推計で示します。 - 周囲との高低差と、雨水の通り道
浸水想定区域の外でも、まわりより低い土地には水が集まります。 - 最寄りの土砂災害警戒区域までの距離
区域に入っていなくても、どれだけ近いかで読み方が変わります。 - 地区計画・高度利用地区・都市計画道路・立地適正化計画
用途地域の上に重ねてかかる規制です。都市計画道路が敷地にかかると、建築が制限されます。
地形の種類ごとの解説は
土地の成り立ちから調べるにまとめています。
役所でしか確かめられないこと
国の公開データに無く、このサイトでも判定できない項目です。
レポートでは、判定結果に応じて窓口ごとに聞くことを並べます。
- 敷地が接する道路が建築基準法上の道路か(42条の何項か)と、その幅員
窓口: 建築指導課。接道が満たされないと建築できません。指定するのは特定行政庁です。国のデータには道路種別が無く、本レポートでは判定できません。自治体の指定道路図でのみ確認できます。 - 垂直積雪量と基準風速(告示1454号・1455号の指定値)
窓口: 建築指導課。構造設計の与条件です。市町村ごとに定められており、横断してまとめた資料がありません。 - 前面道路の給水管・下水道本管の口径と引込みの有無
窓口: 上下水道局。引込みが無い場合、負担金と工事費が発生します。
重要事項説明との関係
土地や建物の売買では、契約の前に宅地建物取引士から重要事項説明を受けます。
2020年8月からは、水害ハザードマップの上で物件がどこにあるかの説明も義務になりました。
ただ、説明を受けるのは購入を決める最後の段階です。
このページの項目は、それより前に、候補を絞るために使うものです。
※ これは役所で何を聞くかのメモであって、宅地建物取引業法上の重要事項説明ではありません。調査の義務は宅地建物取引業者にあります。窓口の名称は自治体によって異なります。